14日の稽古が終わると1週間の夏休みに入ります。休みの間は、もちろん素振りを毎日やってくれることと思いますが、それ以外に竹刀や剣道具の手入れをしてみてはいかがでしょうか?今回は、私がやっている剣道具の洗濯方法を紹介します。
洗濯の際に必要なものは、洗剤と洗濯ネットと不要になったバスタオルです。私は下の写真のような2つの洗剤を使っています。
上の紫色の剣道具用洗剤は、剣尚堂というところが作っているもので通販で購入しました。下のスポーツ用洗剤は、ドラッグストアやホームセンターで手に入ります。蛍光剤や漂白剤が入っていないものです。今回はスポーツ用洗剤を使いました。
それでは洗濯の方法です。まず浴槽に水を張り、洗剤を少量加えます(洗剤の裏に記載されている量より少なくて構いません)。水位は、面金を上に向けて置いたときに、面ふち(黒い部分)が水にかからない程度にします。面のふちは牛革で作られているので、長時間水がついたままになっているとやらかくなり、変形してしまう可能性があります。小手や胴紐、垂など、塩がついていたり、においが気になるものを一緒に浴槽に入れます。今回は子供の剣道具の洗濯です。さ~て、どんな色になるでしょうか?
剣道具を入れた直後はこんな感じです。きれいにしたいものを水の中に入れたまま、小手や紐などを軽くもみ洗いし、洗剤が繊維の内部に入るようにします。それが終わったら、そのまま5時間つけておきます。
2時間経過。水に色がついてきました。
4時間経過。だいぶ水が黒くなりました。
5時間経過。4時間経過の状態とあまり変化がありません。つけ置き時間は5時間ぐらいで十分でしょうね。初めて洗濯をしたときは、もっとすごい色(茶色?どす黒い色?)でした。初めてやる場合は驚かないでくださいね。
次はすすぎです。小手はバケツを使い、ぬるま湯で何度もすすぎます。
今回は3セットの小手をすすぎました。まだまだ汚い液体になります。ある程度きれいな水になるまですすぎを繰り返します。このすすぎをしっかりやっておかないと、においの元が小手の表面に残ってしまい、せっかく洗ったのに残念なことになります。
面にはぬるま湯でシャワーをかけます。
面の外側だけではなく、内側にもシャワーをかけます。内側の顔が触れる部分は、手でこすったりしてぬめりをとります。以前は水をかけていたのですが、ぬるま湯の方がにおいが取れるようです(気のせいでしょうか?)。しかし、この際も、面のふちにあまりぬるま湯がかからないように注意しましょう。
十分すすいだら、今度は脱水です。脱水は洗濯機を使います。小手は洗濯ネットに入れます。
面は、面金が洗濯槽を傷つけないように、不要になったバスタオルなどで保護します。私の家の場合は、子供が小さい頃に使っていたお昼寝布団を利用しています。
お昼寝布団に面を寝かせ、やさしく面金を包み、面紐で縛ります。
脱水の準備が整ったら、面と小手を洗濯層に入れます。面を中心に置き、小手をその周りに置くようにすれば洗濯槽が安定すると思います。
脱水が始まったとしても、面が動き、エラーになる場合があります。そういう場合は、洗濯槽の隙間を埋めるため、バスタオルなどを詰めます。
洗濯機の設定は、弱め、ソフトで、脱水時間は3分で十分です。
脱水が終了したら、今度は乾燥です。形を整えてから干します。太陽の光は強すぎるので、直射日光の当たる場所には置かないでください。硬くなります。
今の時期であれば、扇風機を当てておくだけで朝には乾いてしまいます。小手の場合は、乾燥の途中(生乾きの状態)で小手の中に手を入れ、形を自分の手に合わせておきます。
毎年3~4回こんなことをやっています。剣道具や洗濯機に不具合が生じたことはありませんが、自己責任でお願いします。今では、子供たちは自分の剣道具を自分で洗濯するようになりました。
大人の剣道具は、鹿革が使われていると思います。そのような場合は、乾燥後に革用クリームやオイルを塗ることをお勧めします。剣道具のための紺鹿革用オイルも通販で手に入ります。